洋光台 パン工房MUGIYA画像 横浜 パン工房むぎ屋 画像 
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横浜パン工房MUGIYA 酵母作り横浜 パン工房MUGIYA 生地のアルファー化横浜 パン工房MUGIYA 素材証明書





無農薬レーズンを母体とし、水中に溶け出した
糖分を栄養源にしてすくすくと育つ天然酵母。
成長過程で発生するアルコールガスと
炭酸ガスの気泡がプツプツと音を立てながら
上へと登っていくのを見ると、酵母菌が生き物
だと言うことが実感できる。しかし、炭酸ガスが
増えすぎると酵母菌は死んでしまうので
その見極めには、細心の注意が必要だ。

パンの味の一般的なイメージを言葉にすると、バターの香り。甘い香り。となるのではないでしょうか。

しかし、実ののところ パンを焼くにあたっては、バターも生クリームも、砂糖も必要ではないといったら皆さんは驚かれるでしょうか? 
実際、必要ではないのです。そのことを最も解かりやすくお伝えできる例が『フランスパン』です。フランスパンの材料は良質の小麦と塩だけなのですから。

では何故、一般的なパンには大量のバターや乳製品、砂糖などが使われるのでしょうか? 風味を増すため? 勿論、それも大切な理由のひとつです。
しかし、それが一番大きな理由ではありません。

最も重要な理由。それは、臭い消しなのです。

一般的に、パン生地を熟成させるために最も広く使用されていることで知られているイースト菌。実は、このイースト菌が曲者なのです。

皆さんもご存知のように、イースト菌のパワーは すばらしく、誰が作っても、どこで作っても、いつでも同じように安定してパン生地を膨らませてくれる優れ者です。このイースト菌のおかげで、パンを工場で安く大量に生産することが可能となりました。

これは余談ですが、イースト菌も元をただせば自然界に生息していた天然酵母のひとつだということを皆さんはご存知でしょうか?私たちの世界は無数の天然酵母で溢れています。植物の表皮や土の中、空気中にも、勿論皆さんのお家の中にも様々な酵母菌は生息しているのです。そうした無数の天然酵母の中から、とりわけパンの熟成に適した菌だけを選別し、化学的に純粋培養されたものがイースト菌であり、それ自体は人体に無害なものです。しかし、一見 無敵に思えるこの、イースト菌にも 実は致命的な欠点が存在します。それが 『イースト臭』 と呼ばれる 癖の強い 『臭い』 なのです。

このイースト臭は、パンの焼き上がり時に最も強く発散され、パンの風味を著しく損なってしまうため、そのままでは食用に耐え切れず、やむを得ず大量のバターや卵、牛乳や生クリーム、塩や砂糖といった臭いや味の強い調味料を使うことで相殺しているというのが実情なのです。
しかし、一般的によく知られているように、卵や乳製品は代表的なアレルゲンでもあります。また、高血圧、糖尿病などといった成人病患者さん、またはその予備軍世代にとっては、塩分や糖分の取りすぎは致命的です。それゆえ、一部の人々は、パンを心置きなく食せない と、いう悲しい現実もまた存在するのです。

前置きが長くなってしまいましたが、
パン職人 神田 康男の夢のパン
『ゴパン』作りにおいて、もっとも気になる点が、先に述べた通りの、バターや乳製品、砂糖といった押しの強すぎる味と香りでした。これでは、せっかく どんなに良い小麦を使っても、小麦の繊細な味わいが埋もれてしまうからです。

そこで神田は、イースト菌に見切りをつけ、バターや乳製品砂糖などを一切使わなくても食べられるパンを作ることが出来る、ほとんど無味無臭の自家製天然酵母菌を育て、これを使ったパンの製作を決意するに至ったのです。

しかし、それは決して生易しいものではありませんでした。予想をはるかに上回る険しい道のりだったのです。

天然酵母の最大の弱点は、その非生産性にあります。

先程も述べたように、酵母菌はありとあらゆる所に無数に存在していて、イースト菌のように純粋培養することが出来ないからです。ゆえに、いつも複数の酵母菌が共存し安定しません。

たとえ同じ室温、湿度、材料の配分でパンを焼いたとしても、同じ焼き上がりには絶対にならないのです。形も色も膨らみ方も、そして食感に至るまで、どんなに細心の注意を払ったとしても、不揃いになってしまうため、どうしても出来上がりの総てのパンを売り物にすることは適わず、あらかじめ一定数の処分は覚悟しなければなりません。
その代償として、失敗作の出来ないイースト菌使用のパンと比べて、自家製天然酵母のパンは価格が高くなってしまうのです。





厳しい目で 自家製天然酵母の成長具合を
確認する 神田 康男。

よく、パン作りの本などで 自家製天然酵母は
こまめに手をかけないとすぐ死んでしまうとか
書いてあるが私はそうは思わない。
と言い放つ神田氏。
勿論、放っておいて良いと言っているわけでは
ない。しかし、何時間おきに攪拌しなければ
だめだとかいう話は嘘。もともと天然酵母は
野生の酵母。生命力は強い。

肝心なのは過保護になり過ぎないこと。
人も酵母も甘やかしすぎて良いことは1つもない。
生ぬるい環境で育った酵母では、パン生地は
膨らまないのだと言う。
経験に裏打ちされた確かな職人だけが
口に出来る言葉だ。
ふつうのパン屋が、自家製天然酵母に手を出さない理由がここにあります。イースト菌使用のパンと比べて、手間が何倍もかかるのに、数は作れず原価は高い。採算が取れないからです。

しかし、現在はかつてないほどの健康ブーム。
美容や健康面で秀でている天然酵母のパンは注目の的でもあります。しかし、採算が取れない。そこで多くの心無い業者は天然酵母と銘打ちながらも、その実イースト菌にごく一部の天然酵母を混ぜ込んだパンを格安で大量に生産販売したり、また、比較的安定している、専門業者が精製した粉末の天然酵母菌を使用して焼いたパンをノーリスクでしかも通常のパンより高く販売しています。これは明らかに消費者に対する詐欺行為であり、断じて許すことは出来ません。また、精製された粉末天然酵母菌では風味が無く、わざわざ作る意味が無いと神田は考えるのです。

確かに自家製天然酵母は手間がかかります。しかし、酵母は家に付くの例え通り、無数の酵母菌が存在するため、育てるお店、また、人によって味わいが違うのです。日本人に最もなじみが深い、酵母菌を使った発酵食品に『ぬか漬け』があります。そして、よく耳にする言葉が、『お母さんの作ったとおりに漬けても味が違う』という言葉です。これには実は理由があります。酵母菌が家や土地によって、また人によって生存している種類が違うからです。例え同じぬか床であっても、家を変えると味が変わってしまうのは、個々の家々にはそれぞれ幅を利かせている酵母菌が存在していて、酵母菌の生態系が違うからに他なりません。

それと同じように、私どもMUGIYAで育てた酵母菌は、私どものお店にだけある酵母菌であり、結果として、MUGIYAでしか味わうことの出来ない個性があるのです。これが、粉末天然酵母を使わない最大の理由であり、誇りなのです。


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